8月7日(月)から9日(水)にかけて開催された「ありみね高校生学びの森」に1年生4人が参加しました。
(8月9日の有峰湖)
ありみね高校生学びの森は、有峰(有峰森林文化村のページへ)の自然について、生物講師の支援のもとで生徒が共同研究を行う活動で、6月、8月、10月の年3回開催されています。このうち8月は2泊3日の活動であり、動物班と植物班に分かれて、有峰湖周辺の河川や森林でフィールドワークを行います。本校の1年生3名は植物班でブナ林の構造調査を、1名は動物班で水生昆虫の調査を行いました。
活動初日である7日は、台風5号の接近による悪天候が懸念されましたが、降雨前に活動することができました。
植物班は、有峰ハウス裏の猪根山にあるブナ林を調査しました。
(猪根山のブナ林)
有峰のブナ林は、ダム開発が行われた昭和30年代にほとんど伐採されたと言われています。しかし、急峻な斜面や一部の地域ではブナの原生林が残りました。今回はブナの巨木が残る平均斜度40度の急斜面で16m×16mの方形区を設置し、毎木調査を行いました。安全のために生徒は記録中心であり、主に講師が斜面における毎木調査を行いました。
(調査区を横から見たようす)
次に、永遠の木(とわのき)がある猪根平に20m×20mの方形区を設置し、毎木調査を行いました。
こちらは観光地化されているため、下草がしっかりと刈り取られています。とても歩きやすく、十分に安全が確保されるため、ここでは生徒が中心になって調査を行いました。樹高20mを超える巨木の中で、X軸、Y軸、胸高周囲を巻尺で測定、樹高と樹冠は目測で調べました。
(猪根平の方形区)
(人が手を伸ばした高さは約2mです)
2つの方形区を調べた後に台風の影響で雨が降り始めたため、フィールドワークを終了しました。
そして1日目の夜と2日目にデータを解析し、最終日のプレゼンテーションに備えました。
なんと2日目には大雨の影響で林道が閉鎖となりました。3日間の総雨量は270mmを超えたようです(有峰林道は80mmで閉鎖されます)。そのため、折立遊歩道等で行う予定だったフィールドワークができませんでした。しかし、ポスター発表の準備に加え、植生の遷移や毎木調査の方法、過去のデータから見えてくること等を講師の先生方からじっくりと教わりました。11月の高文祭に向けて、とてもよい勉強になりました。
9日(最終日)は、2日間の研究成果をポスター形式で発表しました。
自然科学部では、1年生が今回の学びの森で得たデータをもとに、11月の富山県高等学校総合文化祭でポスター発表をする予定です。その日に向けて、準備をしっかりと行いたいと思います。
(植物班の発表) (水生昆虫の発表)
(お知らせ)
自然科学部は、9月23日(土)に開催される日本動物学会第88回富山大会 2017「高校生によるポスター発表」で、アカハライモリに関する研究成果を発表します。